“自分らしく”いなければダメなのか?誰かの期待に応えることに疲れたら、何者でもない自分でいられる非日常の空間へ〜複業(副業)女性社長ブログ・株式会社Cannpass山崎春奈〜

こんにちは。株式会社Cannpassの山崎春奈です。

私は会社員として外資系メーカーに勤めながら、PR・キャリア・人材育成を軸にした事業を経営しています。複業(副業)社長ということですね。


ここ数年「自分らしく生きよう」といったメッセージを多く聞くようになりました。その一方で、「自分らしくいなければいけない」という見えないプレッシャーを感じている人もいるのではないかと感じています。

今回は、自分らしくあることを目指しているけど、同時に、それを目指すことに少し息苦しさを感じている方々へ、自分らしさとの向き合い方のヒントをお伝えできればと思います。


自分らしく“あるべき”という強迫観念の存在を認識しよう

“自分らしい”キャリアやライフスタイルを実現しようという風潮が強くなっているなかで、私が少しだけ違和感を感じることがあります。

それは、「自分らしくいなければならない」という、あるべき論を自分自身に押しつけてしまっている人が、少なくないのではないかということ。


こうした「あるべき論」は、いつの時代でも、形を変え、知らず知らずのうちに私たちの判断や行動に影響を与えていると私は思っています。


近ごろは、人生100年時代と言われ、起業、副業・複業、フリーランスなど、会社員をつづけているのはリスクだという論調の情報が増えましたよね。


私自身、2016年から複業(副業)キャリアを始め、今は会社員×経営者のスタイルをつづけています。

でも、複業(副業)やフリーランスを実現することが、「自分らしさ」につながるとは限らないと思っています。


当社Cannpassでは、複業(副業)・フリーランスなど、個人で仕事ができる状態になるサポートを行なっていますが、会社員というキャリアを否定しているわけではないですし、みんなが会社員以外の選択肢を見つけるべきとも思っていません。

人によって、どんな働き方やライフスタイルが向いているかは異なるからです。


ただ、「自分らしい」生き方を実現しないと幸せになれない、という “こうあるべき”が世の中で広がると、無意識に「自分らしくいなければならない」と、なかば強迫観念にかられてしまう人もいるのではないかと……。

自分らしくいられることは、素晴らしいことだと思います。でも、そうならなければと強制されることではないはずなんです。


そもそも、自分らしさって何?誰かの期待に応えることは、ほどほどに

自分らしくいよう、とはよく聞くものの、そもそも「自分らしさ」って何でしょう。

自分らしさとは、ありのままの自分、自分の価値観を大切にして、自然体で言動が行えることと一般的に言われています。


自分らしさの反対は、誰かの期待に応えるために自分の好き嫌いをおさえてしまうことだと私は考えています。


実は、私は、まさに誰かの期待に応えるために“良い子”でいなければいけないと無意識に自分をおさえて生きてきたタイプの人間です。

親からの期待やプレッシャーは少なかったですが、周りから、「こんな子であってほしい」と期待されているであろうイメージを、自分自身で勝手に想像して、そのイメージ通りの人間になるよう、自分に努力をさせていたのだと思います。


それは、もはや癖や習慣のように染みついてしまうので、大人になってからも、“誰かの期待に応える”ことが、自分の言動の軸になっているのではないかと、だんだん気づいていきました。


仕事の成果として、誰かの期待に応えることは良い面もあるので、それが全て悪いというわけではありません。

誰かの期待に応えることは簡単に辞められることではないですし、ときには必要なこともあります。


でも、日々の自分の選択の判断軸が、誰からの期待に応えることで埋めつくされている場合は要注意。自分の好き嫌いや希望ではなく、誰かの希望を重視しているということに、まずは自分で気づくことが大切だと思います。

自分の意志で選んだときだけ、誰かの期待に応えるようになれれば、自分の価値観や感情をおさえこんで息苦しくなることが減るのではないでしょうか。


良い子でいることに疲れたら、非日常で過ごす時間をつくる

典型的な「良い子」として生きてきてしまった私が、その鎧を外せるようになったのは、自分が何者にもならない場所へ行くようになってからです。


私の場合は、それが、海外旅行でした。


大学生時代から海外旅行に行くようになり、社会人になってからも行っています。

これまで20カ国ほどの国へ旅行に行ってきましたが、なぜ私が海外に行くことが好きになったのか。


それは、自分の勤務先、職業、居住地、出身地、学歴など、日本で初対面の人と自己紹介で聞かれそうな自分の属性が、海外にいると、気にされることがないからです。

海外でビジネスをする場合には、そういった情報も必要になることがあるのかもしれませんが、少なくとも、プライベートで行く場合には、「自分が何者であるか」を気にしなくていいという感覚があります。


これが、私にとっては、良い子でいることから解放される時間だと気づいたんです。


海辺でぼーっと本を読んだり、夕暮れ時に散歩したり、人の目を気にしなくていい空間が、私を自然体に戻してくれます。まさに「自分らしく」いられる瞬間。

その状態になると、自分の好き嫌いや大事にしたい価値観が、どんどん頭のなかに浮かんでくるんです。

その感覚を忘れないよう、海外にいるときに感じたことは、必ずメモするようにしています。


===


自分らしくいなければいけないというルールはありません。どんなキャリアやライフスタイルが、自分らしいのかは、人によって違うので正解もありません。

大事なのは、自分の好き嫌いに素直になれる、自然体の自分でいられること。


今の自分は自然体ではない、どこか息苦しさや焦りを感じるということであれば、「自分が何者でもない」と感じられる場所へ行ってみるのがおすすめです。

私のように海外へ行くのも良いと思いますし、身近なところでもいいので自然の中へ行くのでも良いと思います。


自分の当たり前を壊してくれる非日常へ行くこと。


それが、自分らしさへの第一歩なのではないでしょうか。

0コメント

  • 1000 / 1000