PRパーソン育成事業を応用し、女性活躍推進も。複業女性経営者が創業1年をむかえて見据えるPR×キャリアの可能性とは~株式会社Cannpass代表取締役 山崎春奈~

PR・キャリア・人材育成を軸に事業展開する株式会社Cannpassが、2021年8月で会社設立1周年をむかえます。

代表の山崎春奈は、会社員として外資系メーカーに勤務しながら、複業経営者として自社を経営。企業や個人のPRサポートを手がけるとともに、PR講座やPRプランナー・PRライターのプロダクション運営などをつうじてPRパーソンを育成しています。


「PRはどんな業界・職種にも必要なスキル。広報・PR職を目指す人以外にも、ビジネスパーソンの基礎スキルとしてPRを学ぶ機会を増やしたい」という山崎に、創業1年をむかえての想いや今後の展望について、PRライター佐野千絵がお話を伺いました。


事業譲受からの会社設立。Cannpass独自の価値を模索した1年

──Cannpassの事業内容を教えてください

山崎春奈(以下、山崎):PRを軸にしたキャリア支援や人材育成など、主に以下の5つの事業を展開しています。


・企業やフリーランスの広報&PRサポート

・外資系企業日本法人の日本語訳プレスリリース制作

・「広報・PRプランナー&PRライター養成講座」運営

・PR人材プロダクション「is Closet」運営

・女性リーダー向けスキルアップ支援


BtoBは、PRプランニング、プレスリリース執筆、Web記事コンテンツ制作など、企業・個人事業主さまの広報&PRをサポート。山崎の外資系メーカー勤務経験を活かして、外資系企業日本法人の日本語訳プレスリリース制作も手がけています。


BtoCについては、PR講座をつうじてPRプランナー・PRライターを育成。また、PRパーソンのプロダクション「is Closet(アイエスクローゼット)」も運営し、フリーランスや複業(副業)を目指す方の実績づくりや学びの場もつくっています。


当社はPR会社itty selectionからの事業譲受をベースにして事業を展開しており、ありがたいことに、その信頼や実績を引き継がせていただきながらの会社スタートでした。

だからこそ、事業譲受元の歴史を守りつつ、Cannpassだからこその価値をどう付け加えていくか、というのが、設立当初からの課題だったんです。


──1年会社を経営して、その課題への答えは見えてきているのでしょうか

この1年間で強く感じたのは、「PRは、広報・PR業務に携わる人以外も必須のスキル」だということ。そして、PR以外の職種に携わるビジネスパーソンの基本スキルとしてPRを学ぶ機会を提供することが、私の使命なのではないかと思うようになりました。


というのも、私自身、会社員の仕事はPRとは異なる業界・職種なのですが、PRのスキルが日ごろの業務に活きることが多いと実感しているからです。会社で評価され活躍していく人材は、PR視点が養われている人が多いと私は考えています。

コミュニケーションデザインとも言えるPRは、これから転職、複業(副業)、フリーランス、経営者など、キャリアを変化させていこうと思っている方々には、ぜひ習得していただきたいですね。


外資系企業での経験とPRスキルをかけあわせ、PR分野にとどまらない事業展開を


──Cannpass設立後から展開された事業はあるのでしょうか

山崎:「外資系企業日本法人の日本語訳プレスリリース制作」と「女性リーダー向けスキルアップ支援」はCannpass設立後から展開するようになりました。

どちらも、私が会社員として勤める外資系メーカーでの経験・実績とPRをかけ合わせたものです。


前者は、外資系企業の日本法人が、本社のプレスリリース(英語)を日本語訳して発信するとき、プレスリリース執筆をサポートしています。

というのも、日本法人内に広報・PRのスキルを持つ人がいない場合、本社の英語版プレスリリースを日本語に翻訳するだけ、という企業さんが少なくありません。


ただ、翻訳しただけだと、不自然な日本語になっていたり、日本のお客さまに届けるためのPR視点が不足して、英語を直訳しただけの淡白な内容になってしまうことが多いんです。

そのため、日本でのPR×翻訳を兼ね備えたプレスリリース執筆のご相談をいただくようになりました。


──グローバル企業でお仕事しているからこその強みですね。「女性リーダー向けスキルアップ支援」もそのご経験に基づいているのでしょうか

山崎:そうですね。私が今勤めている企業で、部下を指導・育成する役割を担うようになったことが、女性リーダー育成や女性活躍を推進したいと思ったきっかけです。


当時の上司から、そのポジションを打診されたとき「私にできるのだろうか……」と不安がよぎり、お返事するまでに数日考える時間をいただき迷ったことも。


私が勤めている会社は多国籍企業で、国籍・性別関係なく、成果をだす人が評価されます。私自身も“女性だから”という意識はなく、仕事の成果や姿勢が純粋に評価されるべき、と思っています。

とはいえ、私を含め、特に日本人女性は、自分の能力を過小評価してしまう人が多いと感じています。せっかく周囲から必要とされる価値を提供できているなら、一歩先の経験にチャレンジしようと思う女性が増えてほしい。そのために、PRを軸にしたリーダーのスキルアップ向上を支援するようになったんです。


PRの価値を、あらゆる業界・職種のビジネスパーソンに届けたい

──これから注力していきたいことはありますか

山崎:会社設立当初からの「企業や個人のできることを増やし、前進するサポートをしたい」という想いは、ずっと変わっていません。

会社をスケールさせたいというよりも、Cannpassの事業をつうじて、目の前の企業さまや個人の方に寄り添い、貢献していきたいと思っています。


たとえば、次で第6期目となるPR講座では、PRは未経験という方にも個人でお仕事していけるぐらいのスキルを半年間かけて身につけていただいています。そのため、講座修了後に「PRライターとしてお仕事契約できました!」とご報告いただくことも少なくありません。


そういった成長や変化に、少しでも自分がお役に立てていると実感できる瞬間の嬉しさは、言葉では伝えきれないほど。これからも、そういった瞬間に立ちあえるよう精進していきます。


こうしたPRパーソン育成は、個人のスキルアップ・キャリア支援だけでなく、PRサポートを必要としている企業や個人事業主の方への貢献にもなりますよね。

なぜなら、商品やサービスの質だけでなく、企業や人として、どんな姿勢で社会に向き合っているかが問われる時代になり、PRの本質を追求することの重要性が高まっているからです。(PRの本質や、PRと社会貢献の関係性について詳しく知りたい方は、こちらのイベントレポートをご参照くださいませ。)


とはいえ、日本ではまだまだPRを体系的に学べる場が少なく、PRパーソンが不足しているので、PRパーソン育成は今後も力を入れていきたいところです。


また、冒頭でお伝えしたように、「PR以外の業界や職種に携わるビジネスパーソンの基本スキル」としてPRの価値を届けていくことも、当社だからこそできることなのではないかと思っています。

どんな業界・職種でも、メール、会議、資料作成など、日々さまざまな形でコミュニケーションをとる機会があります。PRスキルを身につけると、以下のような変化につながりやすくなるんです。


・お客さまとの信頼関係構築ができ、売上があがる

・上司、部下、同僚など、社内の人に自分の考えが伝わる

・全体最適を考えた行動や発言ができ、社内外からの評価があがる


私がPRの複業をはじめてから、会社員の仕事でも相乗効果がうまれたように、PRを活用したビジネスパーソンの基礎スキルの向上を後押していきたいです。将来的には、企業での社員研修や学校での講義なども、できるようにしていきたいですね。


──今後もしばらくは複業経営者をつづけていくのでしょうか

山崎:当面はつづけようと思っていますし、複業という形をいつやめるかは、まだ決めていません。というのも、会社員のキャリアの選択肢の1つとして、複業(副業)の価値をもっと知っていただきたいと思っているからです。そのために、私自身が、会社員として誰もが認める成果をだしながら複業をつづけることが、複業(副業)の価値を高めることにつながると考えています。

会社員がうまくいかなかったから複業(副業)を選んだわけでもなく、複業(副業)によって会社員の仕事が疎かになるわけでもない。それを体現するということですね。


私のその姿を見て、1つの仕事では満たされなかった自分の想いや希望がある人が、いきなり独立しなくても、複業(副業)で自分の可能性は広げられると感じ、行動にうつせる方が増えたらいいなと思っています。


Cannpassの事業として社会に貢献することと、私個人の働き方や生き方自体で、誰かの変化を後押しすることを、これからも追求していきます。


(取材・執筆:PRライター 佐野千絵)

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